《ご利益・神様》磯に立つ鳥居は禁足地【大洗磯前神社】アク強めな神社好きの紹介

茨城県、大洗磯前神社の神磯と鳥居。

過去をより遠くまで振り返ることができれば、

未来もそれだけ遠くまで見渡せるだろう。

チャーチル

というわけで、今回は茨城県東茨城郡大洗町大洗磯前(おおあらいいそさき)神社の紹介・感想です!
(初見ではない。)

目次

大洗磯前神社ってどんな神社?

大洗磯前神社は2柱の神さまによるおつげから建てられた神社です。

あるとき、
大己貴(オオナムチ)命
少彦名(スクナヒコナ)命
という2柱の神さまが降臨し、

いま再び民衆を救うために帰ってきた。

と告げた…と言われています。

この神社では2柱のうち、オオナムチの方が主祭神。
もう一方のスクナヒコナはまた別の神社で祀られました。
それが前回紹介した兄弟神社・酒列磯前神社です。

そして!その降臨した場所こそ!
映えスポットとして有名なあの神磯なのです。
神磯は大洗磯前神社の目の前にある磯。
初日の出の写真とかでよく見るあそこです。

もっと詳しく 大洗磯前神社

また古い書物によると、
ご祭神が降臨された時代は天然痘が流行り多数の死者が出た時代だったらしい。
そのため
民を病魔から救うために神さまが現れた
と考えられました。

そんなこともあって大洗磯前神社は無病息災の神社という側面も持ち、
平安時代には「薬師菩薩明神」とも呼ばれていました。
菩薩は仏、明神はもちろん神。
でもまあ、その辺は神仏習合の時代でしたから。
とはいえ神仏分離の政策もあり、現在はそう呼ばれることはなさそうです。

…さらにどうでもいい話だけど
大洗磯前神社へ行く途中、鍾馗(しょうき)を祀る神社がありました。
鍾馗(しょうき)は疫病を祓うといわれる道教の神さま。
これも、天然痘が流行った時代があったことが関係しているかもしれない。そうなら面白いなあ。

ご利益・ご祭神

ご祭神 ご利益
大己貴命(おおなむちのみこと)「縁結び」「開運」など
配祀として少彦名(スクナヒコナ)命

ご祭神は神磯に降臨した国造りの神

大己貴(オオナムチ)命
別名 大国主(オオクニヌシ)命
サブに少彦名(スクナヒコナ)命

縁結びのご利益が有名。
神社の歴史から見て、無病息災とかも期待できそう。

兄弟神社の酒列磯前神社では、

主祭神がスクナヒコナ
配祀がオオナムチ 

でしたので、今回は逆パターンです。

オオクニヌシと大黒天

オオクニヌシは出雲大社で祀られている神さま。
スクナヒコナと共に国造りを行ったとされています。

また、七福神の1柱である大黒天と習合されている神さまでもあります。
大黒天は大きな袋と小槌を持っているあの方です。

大黒天は福の神。
そのため、大洗磯前神社でも
福徳を授かることができるといわれています。
境内にも大黒天の像がありました。

アクセス

車の場合

水戸大洗ICから15分程度。

電車の場合

最寄りは大洗駅。徒歩だと40分程度。
大洗駅や水戸駅からバスが出ています。

神社レポ

一の鳥居

大洗磯前神社の大鳥居

大迫力!

背後(神社側から見て正面)には神磯があります。

神門と参道を登り切って見える景色

とても長い参道を登り切ると、
立派な神門がお出迎え。

そして!
それとは逆に、登り切った参道を振り返ると…

素晴らしい絶景が!

階段を上り、振り返る。
遠くの海まで見通せます。
地平線の彼方まで。

今までの軌跡を眺める
ってのはなんだか感慨深いものがある。
やっぱ過去を振り返るのは大事ですね。

チャーチルだって、過去を振り返ることは未来を見ることだ的な発言してたし。

それは関係ない

.

大洗磯前神社の拝殿

神門をくぐると、立派な社殿があります。
欄間(天井の下のやつ)の彫刻がとても綺麗でした。
鳥と植物が彫られています。

ただ一枚の彫刻を除いて。

一枚だけ鳥の彫刻がありません。
どこかに飛び立ったんだって。
公式サイト(oarai-isosakijinja.net)より。
飛び立った彫刻の鳥…
もし見つかったらたぶん祀られますね、それ。

茅葺屋根の本殿

後ろに回ると本殿

カヤブキ~♪

ありそうで意外とない茅葺の屋根。
やっぱりいいものだ。

その他の大洗磯前神社の見どころ


ここまでざっくりと大洗磯前神社を紹介してきました。
が!
実はこの神社、見落としがちな見どころがたくさんあるのです。

神磯の鳥居 超オススメ!

まずはここ!

御祭神が降臨されたといわれている場所。
神磯(かみいそ)
です!

神聖な場所であり、禁足地(入っちゃダメなとこ)になっています。
ワクワクするよね、禁足地って。

写真スポットとしてとても有名。
下手したら神社より有名かも。
神社は知らなかったけど、ここの写真には見覚えがある!
という方もいるのでは。

神池と清良神社

鳥居をくぐってすぐ右手には、
神池小さな神社があります。
神池は磯の近くですが塩水ではなく真水
鯉もいました。

池の中に鳥居。
なんだか鹿島神宮の神池を思い出す。

小さな神社は清良神社という神社。

その名前と神池近くに位置することから、
水神を祀ってるような感じがしましたが…
違いました。
ご祭神は小幡宥円(おばた ゆうえん)
謀殺された彼の祟りを鎮めるために祀られた神社
とのこと。
御霊信仰系の神社ですね。
道真さんとかと同じタイプ。

ひっそり鎮まっておられました。
名前に「宥める」の「宥」の字も入ってるし。

境内内の神社

本社の周りも神社があります。
西(神社の左側)にあるのがこの神社!
境内に散らばってた神社を併せ祀った所です。

左から 
大杉神社 水神社 八幡宮
です。

三社で一組。なかよし三人組かも。

東(神社の右側)にあるのがこの神社。
左から 
大神宮 静神社 水天宮 
です。

御嶽神社 見落としやすい!

駐車場とは反対方面。
社務所側にある御嶽(みたけ)神社!

修験道の神・蔵王権現を祀る神社です。

蔵王権現は
大己貴(オオナムチ)命 
少彦名(スクナヒコナ)命 
国常立(クニノトコタチ)尊 
と習合しています。

大洗磯前神社の祭神とだいぶ被ってますね。
だから境内社として建てられたのだろうか。

目に効く霊験あらたかなご神水

大洗磯前神社はご神水の湧く神社
眼病に効く水
とのこと。
明治まで目さらしの井なるものもあったそう。

今でもお水取りが出来ます!
震災の影響で断水したときにも役立ったらしい。

僕はいつもここで水を取ってる…というより味見しているので気づきませんでしたが、

調べてみると、写真よりもっと良い水取りスポットがあるらしい。
見落としました。

烏帽子岩とその神社 オススメ!見落としやすい!

ここからはさらに見落としやすい場所かもしれない。

境内の左にある駐車場近く、ひっそりと佇む
烏帽子岩とそのお社です。

このお社の御祭神は烏帽子厳神
烏帽子岩に宿る神霊です。
記紀(古事記と日本書紀)に登場する神さまではありません。自然崇拝の神社!

最近では珍しい?
いや、境内社とかだと結構あるかな。

茶釜稲荷神社 オススメ! 見落としやすい!

駐車場からさらに左に行くと鳥居があります。
鳥居は目立ちますが、駐車場方面に行かないとまず気づかない。

奥は赤い鳥居が連なってます。
そんな参道を進むと…

普通に立派な社殿!
ここが茶釜稲荷神社!

なお、僕が初めて参拝したときには気付きませんでした。

稲荷神社なのでご祭神はもちろん
稲魂(ウカノミタマ)大神
代表的なご利益は商売繁盛

なかなか良い雰囲気の神社です。
陽が傾きかけてますが、それもいい味出してる。
昆布だしみたい。

それと近くには大甕磯神社と書かれた石碑がありました。
大甕磯神社...
茨城県日立市の大甕神社を思い出します。
ここもめっちゃいい神社。

與利幾神社 オススメ! 見落としやすい!

そして、茶釜稲荷神社の隣にあるのが
與利幾(よりき)神社。
読めないよね、名前。

こっちも超立派な社殿。

ご祭神は建御名方(タケミナカタ)命

この神社には面白い話があります。

あるとき、大洋に一つの霊木が流れてきました。
漁師がこれを引いてみたところ、
それは怪しい光を発する不思議な木でした。

その後ある巫女が言うことには、
これは信濃国諏訪の神木であるらしかった。

村人達はこの寄った木を大洗磯前神社の境内に祀りました。

すると不思議なことに、
それからは大漁が続いたという…。
(諸説あります。)

また神社の名前も、
「寄ってきた木」
だから
「寄木(よりき)」
さらに縁起のいい漢字を使い
「與利幾」(よりき)
になりました。
読みづらい…覚えづらい。
寄木神社でいいんじゃないかな。

どうでもいいこと(記事の裏書き)

久しぶりに来た大洗磯前神社、色々と変わっていました。
お水取りの場所とか、境内の建物とか。

すごく身近に感じていた神社ですが、
参拝するのはずいぶん久しぶりなんだと実感。
意外と参拝してないものです。

今日の歩行距離は16.2km。


前回の酒列磯前神社と同日なので同じ距離。
結構寄り道したので、神社に着くのも遅くなってしまった。
傾きかけた陽がそれを物語る。

寄り道…
いつまで…いつまで…

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