一人の僧侶にとっては小さな一歩だが、
日本人にとっては偉大な一歩である。
というわけで今回は
栃木県日光市本宮神社の紹介・感想です。
本宮神社ってどんな神社?
本宮(ほんぐう)神社は、
太郎山がご神体の神社。
もちろん、祀られているのは太郎山の神さま。
そして日光二荒山神社の別宮…
ありていに言えば、
二荒山神社と関係が深い神社です。
二荒山神社は日光の中心となる神社。
そして本宮神社の神さまは、そんな二荒山神社の神さまの息子なのです。
「本宮」という名前の意味
本宮神社の本宮という名前にも実は由来があります。
それは、
本宮神社の場所はもともと二荒山の神を祀っていた場所だったことから来ています。
日光の始まり…
最初、日光に神さまを祀ったのが勝道上人という僧侶です。
彼は、まず最初に山菅の蛇橋(やますげのじゃばし)を渡りました。
現在の神橋です。
そして
現在本宮神社のある場所に二荒山の神さまを祀る祠を建てました。
日光の黎明。日光という名の地名の通り、「信仰という名の朝日」が差した瞬間です。
のちに二荒山神社は現在の場所に移りましたが、
日光の信仰は本宮神社から始まったのだ。
日光と言えば家康を思い浮かべる人が大半ですが、
勝道上人…彼にもぜひ注目を!
未開の地・日光がここまで成長したんですから、人類の月面着陸にも等しい偉業ですよ。
勝道上人や日光信仰について詳しく知りたい方は日光二荒山神社の記事にて。
記事:《ご利益・神様》歴史と信仰の中心地【日光二荒山神社】アク強めな神社好きの紹介
ご利益・ご祭神
ご祭神 | ご利益 |
---|---|
耜高彦根命(アジスキタカヒコネノミコト) | 開運招福・農業守護 |
さきほど書いた通り、本宮神社のご祭神は太郎山の神さま。
耜高彦根命(アジスキタカヒコネノミコト)
ちょっと覚えづらい名前。
男体山の神さまである大己貴命(オオナムチノミコト)の息子さんです。
ちなみにお母さんは女峰山の神さまである田心姫命(タゴリヒメノミコト)。
ご利益は農業守護など。農耕神ですから。
神名に入ってる「スキ」も農具の「鋤」からきてます。
なかなか真面目なご利益だ。
また、神社境内には開運にまつわる場所も多く、
開運招福も期待できそう。
あとタカヒコネさんはイケメンです。
輝いて見えるほどらしい。まさに尊い。
アクセス
日光宇都宮道路 日光ICからは10分ほど。
最寄りはJR日光駅ですが、距離があります。駅からのバスがおすすめ!
神社レポ
神橋(山菅の蛇橋)
日光のシンボル。
玄関口ともいえる神橋。
本宮神社のすぐ前の橋です。
またこの神橋、山菅の蛇橋とも呼ばれています。
理由はこんな伝説から。
あるとき、日光にやって来た勝道上人はこの川を渡ろうとしました。
しかし川はとても急流で渡れません。
困った勝道上人は神に祈りをささげました。
すると、2匹の赤と青の蛇が現れ、橋になってくれました。
しかも自分の背中に山菅という植物を生やし、渡りやすくするというおまけ付き。
これが現在かかっている神橋になりましたとさ。
おしまい。
なかなかすごい伝説を持った橋です。
だからなのか、昔は偉い人しか渡ることを許されていませんでした。
それにしても、背中に植物を生やす蛇か…
なんかヤマタノオロチも生やしてましたよね。
植物。
背中に植物を生やすことが蛇のオシャレなのか?
本宮神社への道
神橋を渡った先に本宮神社の参道があります。
意外と気づきにくいです。
また、カフェのある方の道からも行けます。
↓僕はこっちから行きました。
この道に来た時、
カフェじゃね?
なんて少し不安になりますが、よく見ると奥に鳥居が見えます。
あとカフェも森のカフェって感じでなかなか良かった。
さすが、神社に近いだけある。
開運の石鳥居
そんなチラッと見えてた主張の強い鳥居。
実はここからすでに開運スポット。
開運の石鳥居なのです。
左に立ち、一礼して、左足より鳥居をくぐりこの先にある「笈掛け石」に触れる。
すると
開運のご利益を授かれる
といわれています。
笈かけ石
本宮神社の境内。
左になにやら面白そうな石がありますね。
これ。
この石は笈かけ石
勝道上人が笈(おい)を掛けた、
といわれている石です。
???「おい!笈ってなんだよ!」
笈とは「修験者や旅の僧侶が仏具とかを入れて背負う箱」です。
鬼滅の刃で、
炭治郎が禰豆子を入れて背負ってるあの箱、ありますよね?あんな感じ。
「笈(おい)」と「老い(おい)」の音が同じであることから、
「若返り」のご利益がある
といわれています。
しかも!
開運の石鳥居で例のくぐり方をしていた場合、
「開運」のご利益もおまけで授かれます!
カードゲームとかによくある
「組み合わせることでコンボが発生し、より強力な効果を発揮するヤツ」
みたい。
あと反対側にも似たような石がありました。
この石の説明はなかったのでどんな石かは分かりません。情報求ム。
ただシンメトリー。
本宮神社の社殿。
本宮神社の拝殿。
一度焼失してます。
意外とよくあること。
そしてこちらが本殿。
滝尾神社と同じく、
本殿の裏には山を拝するための扉がもうけられています。
珍しい造り。
その他の見どころ
そこまで広い神社ではありませんが、いろいろとご利益が授かれそうな場所がたくさんある神社でした!
こぶ杉 おすすめ!
境内の左側にある大きなこぶができた杉。
こぶ杉です。
このこぶをなでることにより、
喜びが廻ってくる
と言われています。
こぶのある木は神聖視されがち。
こぶとりじいさんの話では、
こぶを取られたじいさんはハッピーエンド。
こぶをつけられたじいさんはバッドエンド。
だけど木の場合は逆なのです。
鬼は人より「木」にこぶを移すべき!
本宮開運笹
本殿の近くに植えられた竹、本宮開運笹。
神竹とも呼ばれているらしい。
魔除けと開運のご利益があります。
僕には普通の竹に見えますが。
記事の裏書き(どうでもいいこと)
滝すごくいい神社のわりにあまり知られていない印象
静かに参拝できる、という点ではとても良いですけどね。
今日の歩行距離は11.8km。
日光を歩き回った距離。