《ご利益・神様》女性の願いを叶える【大洞赤城神社】アク強めな神社好きの紹介

群馬県、大洞赤城神社の社殿。

優しく静かな湖

そこには悲しい伝説が残っている。

それでも、この穏やかな水面を見ていると

不思議と悲観的な気持ちにはならなかった。

というわけで、今回は
群馬県前橋市大洞赤城神社の感想・紹介です!

目次

大洞赤城神社ってどんな神社?

総本社!大洞赤城神社

大洞赤城神社の正式名称は赤城神社
他の赤城神社と区別するために大洞赤城神社と呼ばれています。

その名の通り、赤城神社赤城山の神さまを祀る神社。
そして!
ここ大洞赤城神社は

そんな全国に300社あるといわれる赤城神社の総本社

のうちの一つ!

(総本社=神霊を他に分けたもとの神社のこと)

総本社のうちの一つ?
なぜそんな書き方になるのかというと、
赤城山にある他の大きな赤城神社も

うちが総本社だ! 

主張しているから。

ついでに総本社説のある
イカした赤城神社を紹介するぜ。

まずは今回紹介する

赤城三姫伝説を残す!静かなカルデラ湖に佇む
【大洞赤城神社】!

巨木神秘の祭祀跡!赤城山山腹に鎮座する
【三夜沢赤城神社】!

広い境内に中世の社地を残す!山麓に位置する
【二宮赤城神社】!  

以上だ。


総本社をめぐり血で血を洗う戦いが起こり、
赤城山が再び赤く染まる…。
世は赤城三国志時代!
かもしれない。
争ってるかは知らないけど。

簡単に!赤城三姫伝説

そして大洞赤城神社には
赤城三姫伝説
という話が残っています。

簡単に説明すると、
継母の嫉妬により殺された娘が赤城山の神さまになる話
です。
悲しい話だ。

しかしこの伝説があったからこそ!
現在、大洞赤城神社は
女性の願いをかなえる神社
とされています。

詳しい話は記事の下の方に書きました。
コチラ

ご祭神・ご利益

ご祭神 ご利益
赤城大明神女性の願いを叶える!

赤城神社はもともと、
赤城山と湖に対する自然崇拝の神社。

そして赤城大明神は神となった赤城姫です。

赤城姫以前にも赤城山の神さまは存在していましたはずですが、
赤城大明神=赤城姫と考えてよいと思います。

この赤城大明神は
「女性の願いを叶える」ということでとても有名!

また
縁結び・心身健康・学業成就・安産
など幅広いご利益があります。

すごいですね。
女性優先かもしれませんが…。
レディファースト。

もちろん
「女性の願いを叶える」≠「男性の願いを叶えない」

男性だから行っても意味がないなんてことはありませんけどね。

ちなみに伝説によっては、
赤城神がムカデであるとも、
龍神・大蛇であるともいわれています。

アクセス

車の場合

関越自動車道の赤城インターから1時間程度。(国道353号・県道4号経由)

電車の場合

バスも利用する必要あり。
JR前橋駅から富士見温泉行きのバスで終点まで。
その後、赤城山ビジターセンター行きのバスへ。
あかぎ広場前で下車。約1時間10分。
土日は前橋駅から直通バスもあるらしい。

神社レポ

赤城山のカルデラ湖・大沼

車を停め、少し歩くとカルデラ湖の大沼

カルデラ湖とは、
火山の噴火後に火口に水が溜まりできた湖のこと。
大沼は赤城山のカルデラ湖です。

青い空と白い雲も相まってとても綺麗。
赤城山・大沼そして近くにある小沼と合わせ、赤城神社の御神体として信仰されています。

赤城神社の啄木鳥橋

赤城神社の啄木鳥(きつつき)橋
大洞赤城神社のある小鳥ヶ島へ繋がる橋です。

渡ってみたい!

と思っていましたが…

まさかの工事中

………..

まあ、工事中の橋は今しか見ることができないし…。
むしろ貴重だ!ラッキーだ!

完成したら、今日の分も渡ろう。
橋の上でシャトルランしようと思います。

大洞赤城神社の鯉

橋が工事中なので、遠回り。
ぐるっと回って神社の方へ。
も赤城神社は小鳥ヶ島という島にあります。

…まあ、今となっては島じゃないんですけどね。
大沼の水位が下がって陸続きになってます。
半島です。小鳥ヶ半島。

願掛け緋鯉に祟り鯉

脇の湖を覗くと

たくさんの鯉!
片目の魚はいなかった。

餌を求めて近寄る鯉はまるで踊っているかのよう。鯉ダンス。

実は大沼には願掛け緋鯉という信仰があります。
これは、
緋鯉に願いを託して放流。
願いが叶ったらまた放流。
という信仰。

だから鯉がたくさんいるのです…
と書こうと思ったけど、こいつら緋鯉じゃないね。

まあ、信仰関係なしに、餌やりは楽しい。
自分が高位の存在になった気分。
神さまごっこの相手として、鯉は最適。

ただし、
願いを託された鯉を釣ると祟られるらしいので、そこは注意。
祟り鯉 と呼ばれてます。

あんまり鯉を下に見ていると、逆に祟られるかもしれない。
鯉による鯉のための鯉の祟り。
下剋上。鯉のピューリタン革命なり。

参道と鳥居

そんな鯉ロードを通り、啄木鳥橋の端へ。

橋の土台が残るのみ。
身体能力が高ければあそこを飛び石のようにして渡れるかもしれない。
でもそんなことが出来るのはどっかの配管工ぐらい。

この雰囲気イイ

聞こえるのは少しの水音風で木々が揺れる音。湖も風も木々も穏やか。

ジョン・ケージの4分33秒を聴くのにもってこい。

神社の参道。
湖を眺めながら歩けます。

湖と山、そしてスワンボート。

なんだかスワンボートを見てると面白い。
きっとバレエのチュチュに白鳥の首がくっついたあのギャグ衣装のせい。

手水舎から拝殿と本殿!

赤城神社の手水舎。
朱色の手水舎に対し、
ワイルドな岩の手水鉢
良いコントラスト!

こちらは赤城神社の拝殿
綺麗な朱色の拝殿です。

僕が行ったときは拝殿内でも参拝できました。

そして本殿


拝殿の時にも思いましたが、同じ上毛三社の妙義神社などと比べると、
とてもシンプル!
細かい装飾などはありません。
でもなんだか静かな神社の雰囲気に合ってます。
あとシンプルだからこそ朱色が目立ってる。

最後に境内から見える山の様子。

山にかかる雲がとても綺麗
透明感のある白い雲。
やっぱり穏やかな雰囲気。

おまけ

小沼

赤城神社のあと、小沼の方にも立ち寄りました。
大沼とともに、御神体の一部とされている湖です。

何もない空間がたくさんあります。

実はこちらにも女人入水伝説が残っているのです。
近くの榛名山にある榛名湖にも似たような伝説がありました。
似た話が多い。なんでだろ。

赤城三姫伝説

伝説の詳しい内容を紹介しよう…。

昔々、高野辺大将家成という公家がおった。
あるとき、家成は無実の罪により山里へと流されてしまう。

だが、そこでの生活も案外悪いものでもなかった。
年月を過ごすうちに若君一人、そして美しい姫君三人にも恵まれたのじゃった。

三人の姫は淵名姫・赤城姫・伊香保姫といい、皆で幸せに暮らしていたそうな。

そこからさらに時は過ぎ…
息子は成人し京へ、
三人の姫は両親と暮らしておった。

ところが、幸せな生活は長くは続かん。

母君は38歳の春に亡くなってしまう。
淵名姫が十一歳、赤城姫が九歳、伊香保姫が七歳の時じゃった。

なんとも悲しい出来事じゃったが、父である家成は、その年の秋に後妻を迎えたのじゃ。
母が亡くなったとあらば、そうするのが習慣だったのだ。
それにたとえ血が繋がっておらずとも、三人の娘たちには母親が必要だと考えておったのかもしれぬ。

その後、家成は罪を許され、上野国司に任命された。
だがそれは三人の娘たちと離れるということ。
父は任地へ向かい、
三人の娘たちは継母の元で暮らすこととなった。

…本当の悲劇はここから始まったのじゃ。

継母は、日に日に美しく成長する娘を疎ましく思うようになった。

そしてある日、弟の更科次郎兼光をそそのかし、
三人の娘の殺害を計画したのじゃった。

まず兼光は、淵名姫を誘い出し、
利根川の倍屋(ますや)ヶ淵に沈めて殺してしまう。

次女の赤城姫も追われはじめる。
なんとか赤城山に逃げ込むも、山の中で迷子になってしまう。

すると赤城沼の龍神が現れ、
「姫を竜宮へと案内する」
と告げ、沼に沈んでいってしまったそうな。

最後に末の伊香保姫は、
伊香保太夫という人物の居城に護られ、なんとか助かったそうじゃ。

…なんとも酷い話じゃ。
これを知った家成は急いで戻るも時すでに遅し。
淵で神となった淵名姫と再会し、
自らも入水して自殺してしまう。

息子もまた同じように京から戻り、
兼光を殺し、継母を信濃へ追放する。

追放されたのち継母は甥を頼るも、継母は山へ捨てられた
天網恢々疎にして漏らさず、とはよくいったものじゃ。
そしてこの山は姥捨山と呼ばれるようになったという…。

その後息子は、神となって一羽の鴨に乗った淵名姫と赤城姫に再会する。
そしてこの鴨が大沼に留まり、島となった。
これが現在、大洞赤城神社のある小鳥ヶ島じゃ。

そうして、大沼と小沼の畔には神社が建てられ、今なお信仰され続けている。
今では、そんな非業の死遂げたる赤城大明神は、「女性の願いを叶える」とされ、
多くの女性参拝者で賑わっているそうな…。

穏やかな湖に反して、なかなかの悲劇です。

簡単に!赤城三姫伝説 へ
モドル

記事の裏書き(どうでもいいこと)

赤城神社参拝後、服を見てみるとメタリックグリーンなハムシがついてました。いつの間に。

ハムシってそんなにレアじゃないと思いますが、意外と見かけない。
小さいし。
この虫売れるかなあ。
売れないか。

今日の歩行距離は11.7km。そこそこ。

この後、三夜沢赤城神社へ行きます。
次回の記事は三夜沢赤城神社の記事。よかったら見てね。

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